私は車椅子で生活しています。ほとんどの飲食店等の店舗は、車椅子では入店することができず、大変な思いをしています。食べたい料理や買いたいものがあっても、見ることもできないのは悩ましいです。 私だけでなく障害を持ったほかの方も苦労しているのではないかと思い、バリアフリーの状況を調査する活動を開始しました。積極的にバリアフリーに取り組んでいるお店を広く紹介し、地域活性を目指します。
もともと、最初のころはバリアフリーのお店を探していました。ですが、すべての設備がバリアフリーになっているお店は皆無であることがわかりました。
また、多少の段差程度や、取れない場所に置いてある商品であれば、介助してくれる人や、お店の人に手伝ってもらえれば解決可能である場合があります。
「ウィーログ WheeLog」のような、みんなでつくるバリアフリーマップアプリも登場し、
バリアフリーのデータを集めても、(価値はありますが!)あまりインパクトがないと思うようになりました。
私ができることは、私が好きでとにかく食べたい、ラーメンの情報を中心に調査することです。
ラーメン店は狭く、飲食店の中でも入店難易度が高いです。どんなバリアフリーマップにも、ラーメン店の情報を網羅しているものはありません。
むしろ、バリアフリーではない店のバリアをどのように突破するかのノウハウ(データ)を蓄積していくことの方が重要と思うようになりました。
調査していく中でわかったことは、突破方法は大きく2つに分けられます。
<ラーメン店のバリア突破方法類型>
「直進型突破法」 - テーブル席やカウンター席に車いすを直進させて、店の椅子をよけて、食べる方法(テーブルと車いすの高さが合う場合に有効)
「鞍馬型突破法」 - 車いすを店内・店外の別の場所に置いて、自身が移動して、店の椅子に鞍馬のようにして座り、食べる方法(店の椅子が固定されている場合に有効)
各店でラーメンを食べられることを証明するために、動画を制作して公開しています。車いすの人がラーメンを食べたいと思い、チャレンジしてくれたり、
お店の人が心のバリアフリーを解いていくことになればうれしいです。
今後、行列が多い人気店にもチャレンジして、行列の並び方などさらなる突破方法のノウハウ(データ)を公開していきたいと思います。
雑誌やwebサイトの編集を仕事にしようと考える障害当事者を中心とした若者が、車椅子で入れるバリアフリーの店舗を自主的に調査し、記事や地図を編集します。webサイトの制作や、パンフレット等の紙媒体を発行し、広報する活動を行っています。